褒め方にもセンスというものがある。
この仕事をしていてよく言われる言葉、
「すごく器用ですね〜。」
もちろんお褒めいただいているのはよく分かるのだが、私はこの言葉がどうもあまり好きではない。
絵描きに絵がうまいですね、モデルに細いですね、と言っているようなものだからだ。
そこじゃないんだよなぁ。。。と思いつつも苦笑いで「…へへまぁそうですかね」と返す。
同じように友人から言われた時には、さすがに「その褒め方はナンセンスだわ!」と言った。
褒めたのに説教されるとは何とも理不尽なことだ。
しかし、褒め方にもセンスというものが必要なのだ。
それで言われた相手の嬉しさは、半減だってするし倍増することにもなる。
先日、お気に入りのニット帽を被って手芸屋さんに行ったら、レジのお姉さんにこう言われた。
「色が白いので、よくお似合いですね」と。
確かにアイボリーとベージュのミックスで編まれたこの帽子は、とてもかわいい。そして私と相性のいい色で顔写りが抜群によく、いつもより明るい顔色に見える。
「その帽子、かわいいですね」より何倍も嬉しいお褒めの言葉だった。お姉さんに100ポイント進呈。
つまり、「○○だから□□ですね」と褒めようと思ったその人なりの理由が、その人の言葉で表現されていると、言われた相手はより嬉しいのではないかと。
例えば、
「私の好みが分かってもらえて嬉しいです」
「お気に入りのワンピースにぴったりで素敵!」
「他にはないデザインで個性的だね〜」 などなど。
「器用ですね」がナンセンスなら、こんな言葉が大正解!
素敵な褒め言葉、言えるような、言われるような人になろ〜っと。